3時間投げ続けノーバイト。最後の1投でヒット!でも合わせが緩くてポロッ…
苦労して掛けて手元まで寄せてきて、あと一息でポロっ…
全て私の体験談です。他に向けようのない怒りというか悔しさで1週間仕事が手に付きません。笑
どうしてバラしって起こるのでしょう。こんな悔しくて悲しい思いをしてほしくありませんので今回はシーバスのバラシが起こってしまう初心者あるあるとその対処法をお伝えします。
ちなみに、そういうコツじゃなくてそもそもの手順が知りたいんだよ!って方はこちらへ。
シーバスはバレやすい魚である
シーバスは実は他の魚と比べてバレやすい魚です。理由は2つ。
1つは口内が非常に硬いこと。釣ってみるとわかりますが、内部はかなりゴツゴツしているので、しっかりと合わせ(ヒットのタイミングでロットを大きく引いてフックを口内に引っ掛けること)をしなければ刺さりが甘く、バレてしまいます。
もう1つの理由は、「エラ洗い」というシーバス特有の行動。
ルアーのような異物を捕食したことがわかると、多くのシーバスが空中へ飛び上がり首を大きく左右に振る「エラ洗い」というのをします。これでポロっ、となることが多いのです。(ちなみに水中でもやっています)
誰に習ったわけでもないのに頭のいい魚ですよね…これに悩まされるアングラーは多いです。
沖でバレる原因と対策3つ
バラシのタイプを「沖など姿が見えないところでバレる」場合と、「手前の取り込み時にバレる」場合の2タイプに分類したうえで、それぞれのバラシの原因と対策を見ていきます。
まずは沖でバレるタイプ。これは、釣れるかどうかわからないという状況でついつい油断しがちなときに起こることが多いです。その場合の対策について3つ挙げます。
(1)ドラグが緩すぎる
ラインブレイクが怖くてドラグをゆるゆるにすることは、私もそうでしたが初心者にも結構多いのではと思います。これのせいで思い切り合わせてもただドラグが出るだけで全く針がかりしないのです。
対策は言わずもがな、ドラグはぎゅーっと引っ張るとコリコリと、ドラグが出るくらいにギチギチにすること。ラインは普段から丁寧に扱っていれば切れることはほぼありません。また、合わせた後にドラグを緩めるという手もあります。
ロッドが折れるのでは? と心配になる方もいるかもしれません。でもロッドは折り曲げの力に大変強く設計されています。この技術力は本当にすごいです。例えば次の動画をご覧ください。
昨日のLTルアー!ロッドってこんなにぶち曲がるもんなんだねぇ。笑
— 釣りをするすずき (@fishandugio) June 21, 2021
ちなみに3000円のシーバスロッドML pic.twitter.com/V2g63sH0dB
これはLTルアー船の時。40cm超えのサバが3匹掛かっています。ここまで行っても大丈夫! 万が一1m以上の引きの強いマグロなどがかかった場合でも、ロッドの適合ラインであれば折れる前に先にラインが切れる仕組みになっています。安心してドラグは強く締めましょう。
ちなみに、もしラインブレイクしてしまった場合、それは普段からラインを傷つけるようなことをしていないか、確認することが大前提です。
ドラグをしっかり締めておけば、ぼーっとしていてうっかり合わせられなくても、シーバスが抵抗することで勝手にフッキングしてくれることがあります。そういう「不意のヒット」も確実に手にすることができるのが強みです。
(2)ロッドが固すぎる
青物なども狙いたいからと、無駄にMやMHクラスの、固いロッドを使用してませんか?
ロッドが硬すぎると、シーバスが抵抗した際に、ロッドが引き抵抗の衝撃をいなせず、フックが唇を切って外れてしまう「口切れ」を起こす恐れがあります。
衝撃を吸収してくれるようにやりとりに慣れていないうちはロッドはMLやLなどの柔らかいものを使用しましょう。
(3)合わせが緩すぎる
ずーっとかからないと集中が途切れ、突然来る「ガツーン!」というあたりにうまく合わせられないことがあります。これがバラしの原因。対策は、常に気を抜かないこと、かかったときの心構えをしておくこと。
それでも気が緩むときというのはあるもの。その際はエラ洗いをしないタイミングでもう一度合わせる「追い合わせ」をしましょう。
合わせは思い切り。ロッドは上記のとおり折れることはほとんどありません。(ただ何度も強くやると口切れの原因になります)
ちなみにブラックバス釣り芸人のマスゲン氏も「合わせて折れるくらいのロッドなら折った方がいい」とおっしゃっています。これは名言だなと思ったので、シーバス釣りと関係ないですが紹介させていただきます。
手元でバレる原因と対策2つ
沖でなんとかばらさず持ってこれても、最大の難関は手前に寄せてきてからです。もうすでにシーバスの姿が見えているのにばらしてしまうことは、心挫けますね。
そこで、手元でバレる原因と対策を見ておきましょう。
(1)ランディングの計画がない
足元に寄せてきたはいいが、岩が邪魔でタモが入らない
そんな経験ありませんか?
そうです。特に初心者は「ヒットさせること」はよく考えるけど、ヒットさせた後どうするかをあまり考えていません。そのため、手前に寄せてきてから急に慌てて、右往左往しているうちにポロリ…
釣り場についたら必ず足元を確認し、安全にランディングできるかどうか、事前にシミュレーションしておく必要があります。
そうしないと、私の若洲釣行のような悲劇に…。
足元の確認事項は主に次のようになります。
特に3つ目と4つ目に関しては安全にもかかわる点なので要チェックです。磯釣行では、取り込み中に高波にさらわれ、命を落としたというケースがたくさんあります。
(2)タモの扱いが間違っている
タモを使う際に、金魚掬いのイメージから、タモの方をシーバスに寄せてキャッチしようとしている人を見かけます。これは悪手です。タモは表面積が広く、水流の影響をもろに受けるためうまく操作ができないためと、シャフトが折れてしまうリスクがあるためです。
正しくはタモ網を固定し、そこにロッドをうまく操作してシーバスを入れる、です。
そのため、シーバスが暴れなくなるよう十分空気を吸わせて弱らせ、動かなくなったタイミングでタモに入れます。タモは動かさないため、河川などではタモは下流側の手で持つのがスムーズにタモ入れするコツです。
水流の力は本当にすごく、片手では抗えません。
バラシ対策で釣果UPと精神の安定を!
バラシ対策はシーバスがよくヒットするようになる、初心者~中級者の間くらいにすごく意識しだすことです。初心者の頃はとにかくボウズ続きでその後のことなんて考えられないと思うかもしれません。
でも、バラシ対策は、最後の詰めの部分。ここが甘ければ何ヒットしてもボウズはボウズです。
長い時間かけて、いくつものボウズを乗り越えここまで来たのに、最後にバラしてしまっては精神的にも相当くるものがありますよね。
事前のバラシ対策を行って、釣果UPと精神的安定を手に入れましょう!