最近の釣りブームで休日ともなれば釣り場は激混み。早くついても入れなかったり、ルアーを投げられるスペースが無かったりと困っちゃいますよね。
もし平日、例えば仕事が終わった後に釣りができたらよいのですが、釣り竿は長いので職場に持っていくのはちょっとためらわれる。
そんなときに「パックロッド(モバイルロッド)」です。
パックロッドとは、5本継などにして、小さくして持ち運べる便利なロッド。磯竿やアジングロッドなどにそういったものがあることは有名ですが、実はシーバスロッドにもパックロッドはあります!
でも、本来1本~2本継ぎが普通のシーバスロッド。キャストやルアー操作が大事なシーバス釣りなだけに5本継ぎのロッドがどの程度なのか、気になりますよね。
で、今回ご紹介するのはアブガルシアから出ている『ソルティスタイル カラーズ』というパックロッド。
これがパックロッドに関する心配事をすべて吹き飛ばしてくれるとてもよいロッドでしたのでインプレを発表します!
『ソルティスタイル カラーズ』の概要
ソルティスタイル カラーズ(以下、カラーズ)は、アブガルシアから出ているパックロッドです。5本継ぎで、仕舞寸法は53.5cmと恐らくかなり短い方に入ります。
ちなみに、私はシマノかダイワのロッドしか使っていなかったので、アブは初挑戦です。
カラーズは、長さや色ごとに、いくつかの種類を出しています。それぞれで色や長さが違います。
シーバスを狙う方は今回私が購入したSTCS-805SBか、SR(BLUEかREDか、色違いなだけ)、もしくはその一段下の704LTや一段上の905MTなども行けます。詳しくはスペック表をご覧ください。
704はパワーがライトになり、メタルジグなどを投げるのに不安がありました。905は仕舞寸法が60cm近くになり、持ち運びに不利。ということで、私は805を購入しました。
色は私と仲の良い友達が青が好きだという理由で青ですが、赤もカッコいいですよ(笑)
赤いロッドはこちら
お手頃で、不安にならない価格帯
カラーズは店頭価格で大体12000~14000円前後のお値段です。
ロッドを5本継にするというのはとても技術力がいるので、高めになります。例えば有名なダイワの「レイジー モバイル」は店頭価格20000円前後、その上のラテオモバイルは25000円前後。
逆に、1万円もしないモバイルロッドはガイドが折れたり、ちゃんと曲がらなかったりと不安な部分があります。
カラーズは手に入れやすい価格でありながら、不安になるほどの安さでもない、という「痒い所に手が届く」価格設定ですね(ちょっとちがう?)。
しっかりとしたケース付き
カラーズは写真のようなハードケースがデフォルトでついています。これが結構丈夫で、例えば満員電車で押しくらまんじゅうをしても余裕で耐えられます。デザインもかわいらしいんですよ。
また、以下のように、分割したロッドを1本1本収納できるため、持ち運び時にキズがつく心配もありません。
ただ、ケースに入れるせいでコンパクトさが若干失われます。ドギツイ色も相まってためらわれる方は下記のような、別途ケースを買われてもよいかもしれません。
正直に言うと、ケースは結構大きいので仕事のカバンなどがあるなかで持ち運ぶのは少しきついな~という印象。ランガンにも邪魔です。機会があったら私もソフトケースを買おうと思います。
カラーズの実釣検証
ここまでは概要でしたが、実際に使ってみてどうだったのか? カラーズを携えて何度か河川に行っていますので、これからはその感想を含めてレポートさせていただきます!
ちなみに初めて使った日の釣行記はこちら!これは釣り場に着いてからの具体的な動きなどもわかりますので、ロッドだけでなく、「仕事帰り釣行」についても参考になるかと思います。
平日ナイトゲーム最高!
私がよく行くのは、上野にある会社の近くの隅田川や中川などです。
こっそりカバンに忍ばせて、業務終了後に川へ直行!それも平日に!最高ですよね!!笑
平日ですから、もちろん人はいません。家が近いのか、学生さんなのか、それとも私のように頭がおかしいのか、チラチラと釣り人が来ていますが、気にならない数です。もちろん、一級ポイントの橋脚部だって取ることができます!
釣りを始める前に思い浮かべていた「釣り」のイメージって確かこんなんだったんですよね。一人いそいそと釣り場に出かけてのんびりやる…カラーズがあればまさにそんな理想のスタイルを堪能できます。
心配だった「安っぽさ」はない
さて、肝心のロッドの方です。
こういった60cm前後まで小さくなるパックロッドは、アジング用の「月下美人」他、磯竿なども該当しますね。あれらは投げないし、投げても軽いオモリ(ルアー)です。
ですが、10~30gくらいのしっかりとした重さのあるルアーを「投げ」ることが主役のシーバスロッドでは事情が違います。ちゃんとしなるのか、違和感はないか、折れたりすっぽ抜けたりしないか…そうした「安っぽさ」がないかどうかが気になっていたのです。
でも、一言で言うと、無問題。
投げている間は5本継であることを感じさせないキャスタビリティ。シーバスがかかっても落ち着いてやり取りができます。
これは、仕事終わりだけでなく、友人や恋人を誘ったときの予備ロッドとしても十分機能を果たせそうです。
ルアー操作ややり取りもばっちり
もちろん繊細なルアー操作や流れを感じながらの釣りもばっちり。上の写真は3月の隅田川。いわゆる「ハクパターン」で、繊細なルアー操作が必要ですが、問題なく操作できています。
ただ、パワーがミディアムしかなく、2本継のMLロッドなどに比べると硬いためやや劣勢ですが、夏場や秋のハイシーズンなんかは気にならないでしょう。
ショアジギングも行ける
ミディアムというパワーから繊細なパターンには少し不利とお伝えしましたが、逆にショアジギングのようなパワー重視の釣りにはとても向いているロッドだと思います。
ライトショアジギングなどでイナダやワラサを狙うには十分なパワーです。ジャーキングなども問題なくできるため、青物も一緒に狙いたいという方にはかなりおすすめ度の高いロッドなのではないかと思います。
気になる点
激推しではあるけれど、まあもちろん、気になる点もあります。
少し重い
カラーズは805のサイズで170gとちょっと重いです。やはり5本継にする分丈夫な素材にしなければならなかったのでしょうか…。
ただこれは、私のメインロッドがディアルーナという、カラーズより長い9ftなのに128gという大変軽くて持ちやすいロッドであるため、その違いが際立っている…という要因もあります。
>>>>超軽くて扱いやすいシーバス最強ロッドのラテオとディアルーナの紹介記事はこちらです。
1日中使う場合は重いロッドは大変と言われますが、私のように「仕事帰りに2~3時間」という場合は、このくらいの重さでも全く気になりませんので、ここは及第点かなと思います。
できればMLとかも作ってほしい…
これは切実です。カラーズはなぜか805というシーバス釣りにベストな長さのロッドがM(ミディアム)というパワーしかないんですよね。
これは結構な減点要素
逆に1段階短い704のロッドはL(ライト)で弱すぎるんです。
ロッドというのは、1つの長さにL~MHくらいまでのパワーを揃えるのが普通ですが、「ソルティスタイル カラーズ」のシリーズでは低額な5本継にすることにすべてをかけたのか、1つの長さに1つのパワーというラインナップしかありません。
これは最近有名になってきているので、メーカーがやる気を出してほかのパワーのロッドも作ってくれることを祈るしかないですね。
どうしてもそれが待てないという方は、予算にさらに1万円を追加して、ラテオモバイルやレイジーなどをご検討ください。
1本持っているとめっちゃ強い
土日どこも混んでいるし、平日休みも取れない…となるとめちゃくちゃイライラしてくるんですが、カラーズをもって仕事終わりにどこにでも行ける!と思うと不思議とそんなイライラもなくなるんですよね。むしろ仕事が楽しみになってくる・・・
それはないかなー!
実はアジング用のモバイルロッドも持っているんですが、どうしてもシーバスの強烈な引きが味わいたいなんてときにはやっぱりカラーズがあると正義ですね!
1本持ってると釣り人としてめっちゃ強いです。自宅や会社の近くに川や海がある方は是非とも一度、ご検討ください。