シーバス釣りはナイトゲームの方がよい…と言われますが、本当のところはどうなのでしょう?
結論から言うと、デイもナイトもどちらも同じです。
ですが、釣り人によってデイとナイト、得意な方が異なることがあります。
今回は初めてナイトゲームに挑戦する人やちょっとナイトが苦手な人向けに、シーバスの夜釣り…ナイトゲームのポイントを考えてみます。
シーバスはデイとナイトで「違う釣り」
デイはアピール重視・速さ重視
デイゲームではバイブレーションなどの、ハイアピールルアーを投げ「魚に気づいてもらう」戦略がメインです。
明るく、ルアーが見えているので、あんまり遅く巻いてしまうと見切り(偽物だとバレる)される可能性があります。したがって、ルアーは早巻きで、ジャーキングなどを織り交ぜながら潮目やヘチ際などを狙います。
ナイトゲームは特定のポイントに「流し込む」
ナイトゲームは暗いため、ルアーのアピール力に依存した釣り方ができません。
ナイトゲームでは、「あそこ、絶対シーバスいるっしょ」と思う場所にルアーを「流し込む」イメージで行くとよいでしょう。
もちろん、デイのようにルアーを通す(横切らせる)こともありますが、デイよりもだいぶゆっくり巻きます。
そのため、必要になるのは「あそこにいる」というシーバスのサーチ力と、サーチしたところに的確にルアーを投げ入れるキャスト力です。
まずは、このような釣り方の違いを理解しておくと、ナイトでもうまくゆく可能性が高まります。
ナイトゲームのシーバスの居着くポイント
それでは、シーバスはどこにいるのでしょう?
これは、改めて、どんな場所でどんな釣り方をしたらよいのかポイントを押さえましょう。
とにかく橋!橋!橋!
橋の間際を狙えとよく言われますが、これは本当です。
橋付近が釣れるのは以下の3つの理由が考えられます。
そのため、釣り場に着いたらまずは橋に人がいないかチェックし、いなかったら迷わず入りましょう。
ナイトゲーム初心者の活路は橋にあります。それくらい、橋を攻めることは大事です。橋の攻め方については後述します。
流れのヨレているところ
流れのヨレているところはシーバスが多く潜んでいます。
ヨレているところは泳ぎの下手なベイトフィッシュがハマりやすく、そのことをシーバスは知っています。
橋などの目立ったものがなく困っているときはこのヨレているところを探しましょう。
地形変化によるものが多いため、水面の観察は要注意です。もし昼に訪れることがあるなら、お昼のうちによく観察してみるのもよいでしょう。
下水処理場などの「流れ込み」
最後に注目すべきは「流れ込み」です。
流れ込みとは河川同士の合流地点とか、下水処理場や工場排水などの排水地点のことを指します。こういうところには酸素濃度が高く、流れがヨレてたくさんのベイトフィッシュがいることがあるからです。
特に、人工の排水ポイントは冬は暖かく夏は冷たいため、厳しい季節でもよく釣れます。場所の探し方は地図などで下水処理場や工場を見つけた後に、近くの「○○ポンプ場」「○○水門」などを探し、実際に行ってみて排水がされているかを確認します。
これが意外とあるもんですから、まずは探してみてください。
ナイトゲームでの狙い方
橋の上流側に立ち、ルアーを流し込む
橋はよく「上流側に立ち、明暗の境目を攻める」といわれます。ルアーを流れに乗せて(ドリフト)ちょうど暗くなる部分に潜むシーバスのところにルアーを通すのです。
確かにこれが一番釣れます。ですからまず、橋を見たら上流サイドに立ちましょう(下記画像でいえばAです)。
画像で言うとAの左側、流れの上流に向けてルアーを投げ、水の流れに流されながらゆっくりと巻いていきます。
バイトチャンスは明暗の境めにルアーが来たときですが、完全に暗くなっている部分や暗いところから抜け出したルアーに追ってくることもあります。
橋の下流側も捨てない
橋の上流部に投げて釣れないとか、先行者がいたからと言って落胆する必要はありません。下流サイドでも釣れるからです。むしろ上流サイドだけに固執するのはよくないです。
なぜならシーバスは明暗部以外にも橋脚部や橋の後半の流れのヨレにも潜んでいるからです。
そのため次は下流部(画像で言うところのB)に移動して投げてみましょう。
下流部の場合、暗部→明部にルアーを通すのもアリですが、橋脚から10~20m離れている地点でも橋脚にぶつかった流れがまだ乱れていますので可能性は十分にあります。
潮目が見えないナイトゲームでは、ストラクチャーや明暗以外でシーバスの場所がわかるのはとても貴重なことですから、そんな機会を逃さないようにしたいものです。
橋脚そのものを舐める
ルアーが届くのであれば、橋脚の上流数メートル先にルアーを投げ、橋脚回りにルアーを這わせるようにしてみましょう。下流に投げてアップに巻いてくるのもあり。
橋などの構造物の横にシーバスは潜んでいます。
ただし、2~3投しても反応がない場合、いないと判断し、別のポイントに向かうのが○です。
ボトムを攻めるのも忘れずに
考え方はデイと同じですがシーバスはボトムにもいます。
ナイトゲームはフローティングルアーを使うことが多く、底を取らないことがありますが、もったいないです。
ワームやバイブレーション、1m以内の浅いところではシンキングルアーなどを使ってボトムを攻めるのも忘れずにしましょう。
ルアーの選び方
特にこれと決まったルアーはない
ナイトゲームのルアーでは、フローティングミノーを主体に構成します。
カラーは見やすさ重視でチャート色、コットンキャンデー色などがおすすめ。
ただ、その日の状況・パターンに合わせるため、必ずこれ!というルアー示しづらいのが現実です。
それでも定番ルアーくらい教えてよ…という方には次の記事をご覧いただければと思います。
ナイトでもバイブレーションは使える
よく、「ナイトは暗くてシーバスがルアーを追えないからバイブレーションのようなハイアピールルアーは使えない」と聞きますが、そんなウソを言っちゃいけませんよ…と思いますね。
ナイトゲームでもバイブレーションは主力と言ってもいいくらいよく使うルアーです。
使いどころはデイと同様、飛距離が欲しいところ、ボトムを狙いたい時などです。
詳しい実績と使用方法に関しては次の記事もご覧ください。
ナイトではルアー見えなくない?
これまで結構ラフに「ルアーを明暗の境目に流し込む」などと言ってきましたが、そもそも初めはナイトゲームではルアーが見えない(どこに行ったかがわからない)…という悩みを持つ人も多いかもしれません。
デイゲームでは普通に見えるので、ナイト独自の悩みですよね。
これは自分なりのコツを見つけて練習あるのみです。
ポイントは、明るいうちにルアーの軌道を覚えておくこと。デイなどは結構ざっくり投げてしまいますが、ナイトもやるならそういう意識を持っておきましょう。キャストの正確性もかなり大切になってきます。
「変化」のランガン攻めが功を奏す
いろいろと語ってしまいましたが、ナイトゲームはストラクチャーや潮目などの「変化」にルアーを通し、反応が無かったらすぐ次に移動するという「変化のランガン攻め」がもっとも釣果を上げてくれると思います。
慣れてくると、いることはわかっているけどルアーの通し方が悪いのか…?といろいろと応用を利かせられるようになると思いますが、慣れるまではこの方針で言った方がよいでしょう。
したがって、夜は身軽な格好で靴もスニーカーなどを履いて移動しやすくしましょう。