この記事では「釣り場」の調べ方をお伝えします。釣り禁止の場所も増えていく中で、どこがルアー釣りに最適な釣り場なのか、探すのが難しくなっています。
「釣りOKだから来たけど、実際は違った。なぜ?」とか「釣りOKだけど、全然竿を出せなかった」ということはよくあります。そうならないように、この記事ではシーバス初心者がどのように釣り場を探し、どんなところに注意しなければいけないかを簡単にまとめました。
特に釣り人口の多い、東京湾・相模湾での注意点などもまとめてあります。
東京湾でのシーバス釣りポイントの探し方ではなく、具体的なポイントを知りたい方についてこちら。
釣り場の探し方
一昔前は釣り場は雑誌や書籍を読み漁る必要がありましたが、インターネットの発達した現代ではPCもしくはスマホ1台で釣り場を探すことができます。
グーグルマップの航空写真で探す
まずはグーグルマップで海岸線を探っていきます。広くて足場がよさそうな場所を見てみましょう。この時、グーグルマップはデフォルトのマップモードではなく、航空写真で探すのがポイントです。
なぜなら、航空写真は釣り場の詳細な地形や足場が観察できるから。例えば、千葉県にある有名な釣り場「検見川浜突堤(けみがわはまとってい)」をマップモードで見ると「検見川浜東突堤」が海上にあるように見えます。
突堤とは、名前の通り、海に突き出た堤防なので海上にあるわけありません。そこで、これを航空写真で見ると・・・
しっかりと突堤の姿が確認できます。
このように、マップモードでは見えない部分が航空写真では見え、入れるのに一見入れなさそうな釣り場の見落としを避けることができます。逆に、マップでは入れそうなのに、航空写真で見ると全く侵入できない場所もありますので航空写真での確認は必須です。
検索やSNSで最近の様子を調べる
行けそうな釣り場があったら今度は「●●(行きたい地名) 釣り」などと検索してみましょう。行き方や釣れる魚の情報、そこが釣り禁止でないかなどがわかります。
特にSNSのタイムライン検索では、その釣り場の近況がわかって便利です。私は釣り前日にこれを利用しています。特に、シーバス釣りであれば、イワシなどのベイトフィッシュの接岸情報はルアーチョイスにも影響するため必須です。そのほかに回遊性の魚を狙う場合も必要な情報です。マイナーすぎると誰もつぶやいていないこともありますが、一度調べてみる価値はあります。
人生初のシーバス!3バラシを乗り越え、ついに! #若洲海浜公園 #コアマン pic.twitter.com/wABdsv3RI3
— すずき(鈴木・鱸) (@fishandugio) July 9, 2019
よいルアー釣り場の4つの条件
探し方がわかっても、どんなところに注意すればよいかわからないと「実際は釣り禁止だった・・・」ということはよくあります。特にルアー釣りはエサ釣りと違い、大きく配慮しなければならない部分もあります。
その注意すべき4つの条件についてお伝えします。
条件1 潮通しが良いこと
潮通しとは、水が淀んでおらず、潮の流れが速い場所のこと。入り組んで奥まった場所ではなく、酸素が豊富で、魚が回ってきやすい地形を選ぶべきです。
例えば(釣り禁止ですが)羽田空港のD滑走路は潮通し最高です(笑)
また、東扇島西公園は、南東サイド(地図右側)が潮通しが良く、北西方面(地図左側)は悪いです。
これで何となくイメージがわくでしょうか? ちなみに、「入り組んで奥まった場所」はなるべく避けたほうが良いですが、潮通しが良く、海自身が入り組んでいる場所(例えば磯)、は魚が居着くストラクチャーが多いことになるので逆に有利です。
条件2 それなりの深さがあること
調査時には見落としがちなのですが、水深情報は必須です。浅い場所にも魚がいることはありますが、やはり深い場所の方が断然有利。さらに、ルアーを投げる場合、ほとんどの場合アクションが必要ですのでそれなりの深さが必要です。陸からであれば、深さは最低でも3~4mは欲しいところ。7~8mもあれば理想的です。
例えば横須賀の観音崎公園は、平面地図で見ると概要に突き出た地形で潮通しは最高に見えますが、手前100mくらいまでは1~2mしか水深がなく、カヤックなどで沖に出ない限り相当遠投しなければ釣りになりません。
深さの情報は地道に検索などで調べるか行ってみるしかわかりません。そのため、調べても出ない場合は、底がかなり浅かった場合に備えて、保険的に他の釣り場に行く用意もしておいた方が良いでしょう。
条件3 足場が良くて広いこと
岸壁は広くて釣りがしやすいです。しかし、人が入れないような険しい磯場の方が魚が居着いていることもあります。険しくても危険がないようであれば挑戦してみるべきです。
また、ルアー釣りの場合、投げが主体になるため、地上に障害物などが多いと存分にキャストができません。自分の足場の後ろに平地が3~4m以上は広がっているところをおすすめします。
このくらい広ければ問題なし
条件4 混んでいないこと
東京湾などの都会に近い釣り場ではなかなか難しいですが、混んでいる釣り場はルアーNGです。なぜならルアーは投げが主体なため、自分の周囲が広く空いていなければ危険なためです。
また、他のアングラーとお祭りする危険もあります。特にルアーは「合わせ」といって思いきり竿をしゃくるシーンがあり、相手や自分の仕掛けを切ったり竿を傷つけたりする可能性があるため控えるべきです。
そのため、東扇島西公園や若洲海浜公園などの海釣り公園はお盆休みやハイシーズンの土日などでは適しません。これらはSNS検索などで前日や当日の様子などがわかりますので是非検索を活用してみてください。
どうもー、今日は中の人G3が久々に更新です、夏休みに入って、釣り場は平日でもかなりのお客様です、
— 若洲FS【若洲のレンタル釣具店】 (@wakasu_umiduri) August 6, 2020
暑さ対策とコロナ対策を十分にして遊びに来て下さいね、
アジやサッパ、コノシロ、ギマ、他に可愛いクロダイの子供なんかも釣れてますよ、#若洲 #堤防釣り #アジ pic.twitter.com/5GsROSJg6P
ルアー釣り場探しの留意点
ここまで、釣り場探しの方法とポイントをみてきました。今度は逆に留意したほうが良い点を見ていきます。
「投げ釣り禁止」はNG
ルアー釣りは立派な「投げ釣り」です。10ftくらいの長竿を振り回し、仕掛けを100m以上飛ばす釣りを「投げ釣り」と我々アングラーは呼んでいますが、一般の人からするとルアー釣りは立派な投げ釣りとみなされています。
「ルアーは投げ釣りじゃない」として、投げ釣り禁止の場所で堂々とルアー釣りをしている人を見かけますがそれは間違いです。「ルアー釣り禁止」は当然として、「投げ釣り禁止」の看板があるところは原則やってはいけないのです。
記事の晴海臨海公園のように、東京湾奥は広い釣り場は多くても投げ釣り禁止のところが多いため、注意しましょう。アンダースローならOKとか、あとはごくまれに、ルアー釣りを投げ釣りに含まない釣り場もありますので、どうしても、という方はその場所の管理者や事務局に問い合わせてみるのが確実です。
古い情報に注意
情報は古いことがあります。近年、釣り場がどんどん閉鎖されていて、昨年までは問題なく入れたのに、今年は閉鎖されていた…ということが多くあります。近々の例でいうと、千葉県の自衛隊堤防。新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から閉鎖されて以降、再度の再開はなくなりました。
自衛隊堤防は、釣り禁止になりました😭
砂揚げ場も禁止にさせないでくださいよ😔 — 𝓢𝓚 南房 (@kshin02131) July 8, 2020
こうした情報を知らずに立ち入ってしまうと思わぬトラブルになる可能性もあります。神奈川県の平塚新港では、立ち入り可能な時間外に立ち入った釣り人が毎年何人か逮捕されているそうです。
そのため、極力SNSで調べ、釣り場に到着したら本当に釣り可能か周囲の看板を見るようにしたほうが安全です。
ルールを守って自分だけの釣り場を探そう!
首都圏では特に釣り場が縮小されてきていますが、人口が多いため、有名な釣り場は常に満員状態。ほとんどの場所が知り尽くされていますが、今回の手法を使って自分だけの釣り場を探してみてはいかがでしょうか。
その際はルールを守ってこれ以上釣り場の減らされることのないように願っています。