こんにちはすずきです!
シーカヤックやSUPは手軽に沖に出て、陸からは狙えない珍しい魚や大きな魚を釣ることができます。一方で、出船できる場所がわからないという方もいると思います。
今回は東京湾と相模湾でカヤック(SUP)フィッシングのできる釣り場をピックアップしました。実際に私が訪れたことのある場所をチョイスしてます。ですから数は少ないですが濃密な情報をお届けできると思います。
なお、カヤックフィッシングについての注意点やおすすめシーカヤックについては以下の記事もご覧ください。
(参考)カヤック(SUP)フィッシングについて
カヤックフィッシンやSUPフィッシングに資格は不要です。海も公共財なので基本的にどこに許可を取らずともどこからでも出船可能です。ただし、禁止海域(漁港、海上自衛隊や空港の近くなど)や出船場所に立ち入り禁止の場所もあります。
今回は禁止海域を避け、カヤックでも出船できるほど波が落ち着いていることが多く、釣果が望めそうな場所をチョイスしています。なお、ここではシーカヤックができるということはSUPもできます。以後、特に断りは入れていませんが、SUPをやる方もご活用いただくことができます。
また、私が使っているシーカヤックは以下のとおり最も安く、簡易なものとなりますので、これで行けるのであればどのカヤック(SUP)でも行けると思われます。詳しい商品レビュー等は再掲する記事を合わせてご確認ください。
① 横須賀市 観音崎公園(東京)
観音崎公園の概要
「神奈川県が犬の形に見える」と酔狂なことを言う人がいますが、それに則ればまさに「犬の前足の膝」にあたる部分が、観音崎。そこに作られた公園が観音崎公園。釣りができる岸壁や磯があります。海水浴場やBBQ場、美術館などもあり横須賀の一大レジャー場所。
駐車場やトイレ、自販機なども完備され、横浜横須賀道路の用賀インターを降りてすぐとアクセスも良い釣り場です。もともと魚影の濃い三浦半島の横須賀エリア。そして東京湾に突き出た形になっているので、潮通し最高です。ところが、磯も岸壁も沖までの100mほどが大変浅くなっているので、ルアー釣りには適しません。
そのため、カヤックで500mほど沖に出ればかなりの釣果を期待できます。シーバスや青物はもちろん、真鯛の釣果が望めるのは観音崎の大きな特長です。
シーカヤックの出船場所
シーカヤックをやる場合は、観音崎海水浴場からになります。砂地で出船しやすい上に、駐車場から徒歩1分と、持ち運びに不便なシーカヤックの欠点を補ってくれます。
期待できる魚種とおすすめルアー
観音崎ではシーバスのほかイナダなどの青物が期待できます。また、真鯛の釣果があるのがおもしろいところ。シーバスは一年中、イナダなどは9月~10月、真鯛は真夏が狙いどきです。
観音崎は東京湾のかなり南に位置しますが、真夏は湾奥のように赤潮が発生します。濁りの強いときは下記『イワシゴールド』のようなグリーンやチャート系の色のバイブレーションやワームがおすすめ。
シーバスやイナダはナブラやボイルをみつけ、その下をルアーが通るように。もしくはバイブレーションなどを中層~表層で巻いていると食いつくことがあります。真鯛はボトムで弱ったベイトを捕食します。ワームやメタルジグをボトム付近でふらふらと漂わせると食いついてくるようです。
このように、シーバスとイナダの2種と真鯛では釣り方が大きく異なるため、「何を狙うのか」を明確にして釣りをすることが大事なポイントです。
おすすめのワームとその使い方については下記記事もご覧ください。
観音崎公園の注意点
①外洋が近いく、流れが速い
観音崎は外洋に面していて流れが強いときがあります。仕掛けづくりに夢中になっていると500mほど流されていた・・・ということがあります(私はありました)。
外洋に出ると、その日は凪の天気でも大きなうねりを伴いますので小さなカヤックやSUPでは心もとないです。流されないよう注意しましょう。
取り付け可能であればシーアンカーの装着をおすすめします。
私のインフレータブルカヤックのように取り付けができない場合は、釣りで使うひも付きのバケツを括り付けて流しておくだけでもアンカーの役目を果たしてくれます(移動する際に引き上げるのを忘れないようにしてください)
②大きな船に注意
観音崎はカヤックで行ける500m~1kmの間でも、クルーザーや漁船が頻繁に通ります。大きな船の出す波で転覆する恐れがありますので近づかないように注意しましょう。
多くの方が付けていましたが、船との接触などを避けるため、カヤックやSUPに安全旗を立てておくことをおすすめします。
③駐車場がすぐ埋まる
観音崎には駐車場がいくつかありますが、海水浴場に最も近い駐車場はお盆休みなどのハイシーズンには午前8時頃には満車になります。カヤックで行く沖は空いているからと言って油断せず、6時ごろに乗り付けることがおすすめです。
横須賀の観音崎についてはより詳しい記事を載せています。よければそちらもご覧ください。
② 横浜市 野島公園・八景島(東京)
野島公園・八景島の概要
ちょうど横浜市と横須賀市の市境に位置する公園が野島公園、そして隣接する八景島です。「八景島シーパラダイス」で有名ですが、野島公園の方もBBQ場や海水浴場(潮干狩り場)などがあり、ファミリーで訪れる人の多い公園です。
この辺はナイトゲームではシーバスの釣果があるらしいのですが、大変浅い海域で釣果はパッとしません。しかし、カヤックで行ける深さのある場所では釣果が期待できます。
駐車場は野島公園と八景島の方に県営の駐車場が整備されています。かなり巨大な駐車場なのでハイシーズンでも満車になる可能性は低いようです。当然トイレや水場、売店等も整備されている良い場所です。
シーカヤックの出船場所
①乙舳(おつとも)海岸
野島公園に位置する海岸で駐車場からも近く、出船がしやすいです。
②海の公園から
出船場所の本命はどちらかというとこちら。ウィンドサーフィンやSUPなどをする人も盛んなため、安心して出船できます。野島公園は駐車場が満車になることもあるので、初めから海の公園をメインに考えたほうが良いかもしれません。
野島公園の注意点
①船の往来に注意
野島公園や八景島周辺は釣舟船の係留地となっているため、船がしょっちゅう行き来をしています。写真は私がわずか2~3分観察しただけで3隻の釣舟が通った野島公園駅前の船道です。
衝突したり波のあおりを受けないように、浅瀬にいるうちに船がどういうコースを取って沖に出るのか把握しておきましょう。
②夏場はドブ状態になります
申し訳ないのですが、私、実は野島公園はカヤックを出していないのです。出そうと現場までは行ったのですが、その日は真夏の日中35度の高温注意情報が出ている日。水がとてつもなく濁っていて、トイレの臭いがしました。
横須賀観音崎でもひどい濁りでしたが、違いは臭いです。こんな異臭がしたんじゃ釣った魚はもちろんひどいだろうし、そもそも水を触るモチベーションがなえてしまいました。
この辺は赤潮の発生しやすい30度を超えるようなシーズンではない、春秋シーズンを選択したほうがよさそうです。
ただ、流れは緩やかで出船はしやすそうですし、実際に出船されている方が多くいらっしゃいましたのでここで上げさせていただきました。
③ 横須賀市 立石公園(相模)
立石公園の概要
横須賀の相模湾サイドの「立石公園」です。県営で、なんと、駐車場が無料の磯&海水浴場です。
『梵天の鼻』という突き出た岩と、磯場が有名。多くの方が磯場で釣りをしています。ただ、とても浅く小さな釣り場であるため、オカッパリだと小物釣りが中心。魚影の薄い相模湾らしく、ウミタナゴやハゼなどの釣果が目立ちます。
しかし、シーズンであればイナダの回遊が多くカヤックで沖に出ればそこは釣り人の楽園。静かな日はかなり沖まで出てもうねりが小さく、カヤック初心者にはありがたいポイントです。
正直言って、この記事の中で最もオススメしたいのがこの立石公園です!
釣れる魚種とおすすめルアー
ここでは初夏の比較的涼しいときから沖ではイナダなどの回遊がみられます。シーバスは残念ながら難しいのではないかと思います。沖に向かって右側は磯があるため、ロックフィッシュを狙っても面白いでしょう。
イナダを釣るコツは、とにかく小さなナブラを見逃さないこと。少しでも海面の揺らぎがあったらその数10m先にルアーを落とし、ジャークさせると食ってきます。
おすすめルアーはワームやメタルジグ。ですが、飛距離が不要なカヤックフィッシングでは、取り回しが楽なワームをの使用をおすすめします。ご紹介するルアーは私がイナダを釣った時に使用したVJ-16。タダ巻きでもワインドでもイナダを仕留めてくれる優秀なルアーです。
シーカヤックの出船場所
立石公園は駐車場から沖を見て右側が磯、左側が秋谷海岸という砂浜になっています。出船は当然秋谷海岸です。なぜなら、駐車場からの同線上、磯へは大荷物をもっての移動は難しいのと、砂浜はカヤックが傷つきづらく、出船もしやすいからです。
シーズンには、海水浴を楽しむお客さんや、ショアジギングに興じる釣り人がいますので、ぶつかったりキャストコースに入ったりしないようご注意ください。
立石公園の注意点
①漁港からの船に注意
立石公園の近くには秋谷漁港という漁港があり、漁船が行き来しています。波はもちろん注意が必要ですし、魚の捕獲は漁業権を持っている漁船が優先です。漁の邪魔にならないように気をつけましょう。
②駐車場の開場時間と混雑に注意
管理されているため、開場は6時です。本当に6時00分まで空きません。しかも、駐車場前の公道に車を停めていると警備の方に注意されます。時間ぴったりに行くようにしましょう。
しかも、立石公園の駐車場は無料のため、シーズンは速攻で埋まります(私が行ったときは7時には満車でした)。近くに有料のパーキングもないため、6時~7時の間に着くように時間調整をした方が良いでしょう。
④ 三浦市 油壺湾(相模)
油壺湾の概要
三浦市の油壷という場所にある入り江が油壷湾です。湾奥にはヨットクラブがあり、セレブな方々のヨットが係留してあります。
ここは、背の高い山々に囲まれていて、多少天気が悪くても、湾の奥であれば湖のごとく静かな入り江です。そのため、初心者カヤッカーには大変オススメ。凪の日が多く、計画が立てやすいうえに、安定的に漕ぎ出せ、操船技術や釣りの取り回し方の確認などができます。
おかっぱりからはウキフカセ釣りで大型のクロダイが狙えるといわれています。確かにカケアガリ部分に大きな魚が居ついているのを確認したことがありますがそのポイントに行くには険しい山道を超えていかなければならず、全体的に浅い釣り場のため、オカッパリからの釣りは初心者には大変難しい場所です。
シーカヤックの出船場所
油壷湾へのアクセスは限定されています。平面の地図で見るとどこからでも入れるように見えるのですが、実は湾までには十数メートルの高低差があるからです。
バスの場合も車の場合も「油壷駐車場」という県営の駐車場があります。そこから歩き、「油壺検潮所」への看板がある獣道のような階段を降りていきます。
油壺湾の注意点
①とにかく浅いため、釣果は渋いかも
油壷湾の大きな特徴は、その浅さです。カヤックで出ても、入り江の出口まで、海底が見えるくらい浅いです。そのため、カヤックを使ったからと言っても大型の魚の釣果を立てるのは難しいです。
ただし、入り江の出口であっても潮は安定していますので、そこまで漕いでいけばサバやイワシなどの群れやナブラを発見できます。もともと入江の中は安全なため、無理なくチャレンジできるでしょう。
ただ、そこまで行くと大型船の航行などもあるため注意は必要です。
②湾への道の高低差に注意
すでにお伝えした通り、油壷湾は駐車場からの高低差がかなりあります。そこにカヤックをもって降りるのはもちろん、操船が終わって疲れた体でカヤックを持ちながら階段を上るのは相当な重労働で、高齢者や女性には無理があるかもしれません。
道も狭いため、一度も言ったことがない方は、まずはカヤックなしで行ってみて、行けるかどうか確認しましょう。
⑤鎌倉市 腰越海岸
腰越海岸の概要
江の島の「裏」にあるのが腰越海岸です。実は、相模湾はサーフィンの聖地として有名なくらい波が高いところが多く、国府津海岸は波が高すぎ、何とか出られそうな鵠沼海岸はサーファーだらけで話になりません。
一方腰越海岸は、江の島と腰越漁港に挟まれた入り江に近い海岸で比較的波が穏やか。穴場的な場所で人も少ないため、シーカヤックやSUPの出船場所としてはうってつけの場所です。
トイレ・駐車場は腰越漁港を使わせてもらう
すぐ隣にある腰越漁港は、数年前にできた新しい漁港ですが、釣りをしない人でも1日500円で車を止めさせてもらえます。利用時間はAM5:00~PM5:00。腰越海岸でサーフィンをする方も利用しているようです。
少し野性味あふれてはいますが、トイレもありますので、行き帰りに寄らせてもらいましょう。なお、漁港の関係者や仕立て船のお客さんなどが優先ですので迷惑にならないよう注意しましょう。
シーカヤック(SUP)の出船場所~コース案内
シーカヤックは腰越海岸からダイレクトに出船できます。ただ、曲がりなりにも湘南。私が出船した日は予報では波高0.3mの日でしたが、リップが出る程度に波が高くなることがありました。10分に一回くらいは波が高くなりますので波を読んだうえで出船しましょう。
出船したら大体江の島の周辺を探検できます。沖から江ノ島を見ることはなかなかないので斬新な体験です。単なるカヤック、SUPのアクティビティとしても楽しめます。
腰越海岸~江の島沖の注意事項
①漁港が近いため、船に注意
当然ですが、漁港が近くにあるため、漁船や仕立て船も通ります。比較的小さめなので数は少ないですが船の通るコースにいたりしないようご注意ください。
②ウインドサーファーなどにも注意
10時過ぎになるとウインドサーファーなどがたくさん出てきます。水上バイクなどいろいろな水上アクティビティを楽しむ人が出てきます。衝突はもちろん、ルアーなどを当てないようお気を付けください。
③江の島に近づきすぎないように
江ノ島に行ったことある人ならわかると思いますが、予報では凪でも江の島のテトラ帯付近や磯近辺は波が高くなることがあります。不用意に近づくと転覆の原因となりますのでご注意ください。
また、堤防や磯から仕掛けが届く範囲(200m以内)には近づかないようにするのが不要なトラブル防止とほかの釣り人のためのマナーです。
④釣果が若干・・・
これはそもそもになりますが江の島周辺は貧果で有名。マズメ時以外と、ナブラなどがあるとき以外はなかなか釣果が厳しいです。ただ、これはその時の状況によりけりです。
私が行ったときは、フグ、フグ、カサゴ、カサゴ、コノシロ…と惨敗。ただ、ほかの方がヒラメらしく物を釣り上げていました。海底は砂地が多く、江の島の磯からヒラメを釣っている方もいますので、ナブラがないときなどは底モノを狙うのもいいかもしれません。
情報更新中!
シーカヤックは楽しい反面、場所を選ぶ遊びです。検索しても釣り場などはあってもカヤックを使っていい場所というのはなかなかなく、不安な思いをしていました。
そのため、自分で行ってみて、「ここは行けるな」と思った場所に関しては注意点とともにここに更新していく予定です。
まだ城ヶ島や烏帽子岩など、行けていないけど気になっている場所があります。行ってみて、レポートのご報告をできればと思います。読者の皆様からの情報も受け付けております。情報更新を楽しみにしてください!
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