手漕ぎのボートって、レンタルできることをご存じですか? 手漕ぎなので当然無資格で乗れますし、自前のカヤックでやるよりも出船や帰船時にサポートもしてくれるため、ボート初心者にもおすすめです。
手軽に青物や60㎝超えのマゴチなどの大型のフラットフィッシュをも狙えます。ただ、十分な備えや知識がないと、事故や怪我の元にもなります。
先日、三浦市の金田というところでレンタルボート釣り体験をしてきたのでご報告交えてご紹介します。
お借りしたのは『浜千鳥』さんのレンタルボート
貸しボート屋『浜千鳥』の概要

利用させていただいたのは三浦の金田にある「浜千鳥」さん。店構えは風格ある感じですが、常連さんに愛されているのはもちろん、お店のおばちゃん、おじちゃんともに、一見さん・ビギナーにもとっっっっても優しく丁寧でした!
駐車場には無料で停められます。いくつかあるみたいです。着たらとりあえずお店の前に停めさせてもらい、どこに停めたらいいか聞くと案内してくれます。
▽公式サイトはこちら
予約不要で手軽に借りられる
土日などは基本的に予約必須の貸しボート屋さんが多いです。しかし浜千鳥さんはボートが50艇用意されていて、めったにいっぱいになることはありません。

実は私はこの日、沖堤防に行こうとしていたのですが、痛恨の寝坊。沖堤以外の土曜の釣り場はどこも混んでいるからな~と、広い城ヶ島に向かっていたのです。が、どうしても乗り気になれなくて…

9時まわっていたし、釣れる気がしなかったんですよね…
そこで、途中で貸しボートを思いつきました。9時ごろ電話したのですが、他のお店が軒並み埋まっていた中、ここ浜千鳥さんだけは余裕で貸せますとのこと!!で急遽利用することにしたのです。
私のような計画性のない人(笑)や、オカッパリだと混んでいて釣り場がなくて困っているという方は是非ご利用ください。
レンタルボートの概要
ところでレンタルボートを使ったことない人はどんなもん? って思いますよね。そこで、レンタルボートの概要を簡単にお伝えします。
一般的な例 | |
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出船時間 | 6:00~15:00 |
料金 | 3600円~4500円 |
出船時期 | 4月~11月 |
場所 | 神奈川では三浦が多い |
どのボート屋さんも大体上記のような形。後述しますが三浦の東京湾側は地形的に波が穏やかなときが多く、貸しボート屋さんもとても多いです。個人的には浜千鳥さんがおすすめですが。
ちなみに、荒れた天気のときはレンタルは中止になります。カヤックやボートにおける天候の「読み方」については以下の記事をご覧ください。
三浦『金田湾』詳細
今回出船した三浦の「金田湾」について少々紹介いたします。ここは、三浦のビーチとして有名です。かなり外洋に近いところにあるため、真夏の暑い時期でも、東京湾奥のように水が赤潮で濁ってしまうということもなく、釣れた魚がおいしく食べられます。
そして、すばらしいのはその地形。三浦半島が南からの風やうねりの影響をブロックするため、手漕ぎなどの小型ボートが出船しやすい天候になりやすいのです。
自前でカヤックやSUPを持っている方は、近くのビーチでも出船可能です。駐車場も公営の安いところがありますので、出船場所に困っている方は是非ご検討ください。
出船から下船まで
ということで、手漕ぎボートをレンタルし、釣りをしたときの流れを、実体験とともにお伝えします。
申し込みと用具レンタル
車を停めて荷物をもって来たら、住所や連絡先などの欄のある簡単な用紙に記入をします。その後、ライフジャケットとタモとバケツを借ります。これらは自分で用意してもいいのですが、後片付けなどをする手間を考えると借りてしまったほうがいいですよ。

私はバケツだけ借りなかったんですが、案の定帰ってから面倒くさかったです(笑)
出船はおじさん二人がお手伝い
出船はお店の目の前にある砂浜からとなります。

浜からの出船となると、船をいったん沖で浮かべて、そこで不安定な船に乗り込む必要があるのですが、その点は大丈夫。安全な浜で乗り込んだ後、お店のおじさん二人が沖まで送ってくれます。

カヤックもボートも、出船時が一番揺れて不安定なので、これは本当に助かりポイントです!
1時間ほど無反応が続く
沖へ、沖へ、漕ぎ出しおよそ1.5~2km地点でボートに取り付けてあるアンカーを下ろし釣り開始です。が、最初のころは表層、中層、ボトムと信じられないほどの無反応。
ピーカンベタ凪と呼ばれるほどの快晴、無風、無波浪。変化に乏しく、嫌な予感がします。2日前に関東は梅雨明けたばかりで、本格的な夏の暑さが到来していました。ここ三浦も35℃近くまで気温が上昇。暑い。釣れないと、暑さばかりに意識が言って正直キツイ。ちなみに沖は見ただけで20艇以上が出船しているようでした。

急に出てきた潮目で4ヒット
ちょっと諦めかけていた11時過ぎに自体は急変。なんと、大規模な潮目が沖からやってきました!

すかさず潮目にルアー投入。すると数投後、潮目のことろでクン!とアタリ。寄せて寄せて、無事に青物をゲット!

30cmにみたないワカシさんでしたが、不調続きの後の1匹はとっても嬉しいものですね。
▽ヒットルアー
この日はこの潮目がキーポイント! 潮目の十数メートル先にルアーを落として潮目に差し掛かったときに軽くしゃくりをいれたらゴン!

ついでにVJ-28売っていない問題の代替策として持ってきたジグヘッドスイマーとクイックシャッドでもヒット(クイックシャッドはワームを忘れたのでデカカリをつけています)!


しめて合計4ヒット! 今日の釣りのポイントは潮目を攻める! これだけですね。沖に出たら確かに釣れる確率は上がりますが、ただ投げているだけでは厳しいです。果敢に潮目やボトム、表層などの変化を攻めましょう。
安全に下船
14時頃までやってましたが、さすがに熱中症気味になってきました。さらには4キャッチと夕飯には十分だったので帰りにつきました。1.5kmを連続して「漕ぎ戻る」のは大変でしたが、岸まで寄せた後、先ほどのお店の方が引っ張り上げて完全に陸に上げてくれます。
波は岸際が最も高くなります。実は以前、岸際で大波かぶって荷物全部海にぶちまけたことがあるのです。これがちょっとトラウマだったのですが、こうして二人掛かりで岸まで上げてくださるので最後まで安心して乗ることができました。
お借りした荷物はお店に返却して釣り終了です。洗濯物は出てもボートやアミの洗浄がないのは気楽でいいですね~!おつかれさました!
貸しボート釣りの注意点
装備はコンパクトに、万全に
カヤックやSUPにも言えますが、余計な装備は持っていかないようにしましょう。今回は突然だったのでカバンの中身を精査しないで乗っちゃいましたが、お借りできるタモ網、バケツ、これは完全に邪魔でした。ルアーも、使用するバイブレーション系やワーム系のものを除き、車に乗せておくべきでした。
一方、携帯の防水カバーや熱中症対策グッズなど、必要最低限なものは万全に用意しておくべきです。広い海の真ん中で体調を崩しても助けは呼べません。安全にかかわる装備は万全にしていってください。
装備については詳しい記事を書きましたのでコチラ

熱中症対策をしていきましょう
この日は梅雨明け2日後、気温にして34度の快晴。炎天下ではそれ以上のまさに「酷暑」でした。一応、城ヶ島を意識していたのである程度対策はできていましたが、それでも装備が足りないなあと感じた点もあります。
熱中症対策は必須です。必要だなと思ったのは以下の持ち物
水や氷は言わずもがな。釣れた魚を保存する際も必須です。それに加え、熱中症予防グッズに関しては下記のものを使用しました。めちゃくちゃおすすめなのでお伝えします!
いわゆる凍らせた保冷剤を首に巻けるグッズです。これがあるのとないのとでは大違い。首元がめちゃくちゃひんやりします。
ただ、30~1時間ほどで冷たくなくなります。そうなると逆に暖かいマフラーみたくなりますので要注意です(汗)



6~14時でフルにいる場合は冗談抜きでゲルを7~8本は必要かもしれません。私は10時~14時の4時間で2本しか持ってなかったのですが足りませんでした。まああと1本あればって感じなので、2本入りなら2使えば足りるかな…。
そして、持っていかなくて後悔したのは日傘です。釣れている時間帯は気にならなかったのですが、照り付ける太陽の中、少し休憩したいと思ったときに日を遮るもののないときは地獄のようでした。日傘でなくても、日が遮られるなら何でもいいです。ただ、ボート上は狭いので、折りたたみ式がおすすめです。
自分でカヤック持つものいいけれど…
三浦のレンタル手漕ぎボート屋さんをご紹介しました。私はインフレータブルのカヤックボートも持っているんですけど、出船と帰船が楽で、帰ってからのボートの洗浄などの手間もいらないということで、4500円払う価値はあるな~と感じました。
妻や恋人、友人がいれば二人で4900円と、さらにお得になります。釣果も陸よりは安定していますので考えてみるのもありですね。