焼いておいしいサヨリですが、シーバスもよく食べるベイトです。イナッコパターンやイワシパターンと比べるとマイナーですが、実はしっかり押さえておくべき定番パターンの一つです。
この記事ではそんなサヨリパターンの釣り方と、参考になるルアーを紹介します。
サヨリとは
サヨリは細長く、下あごが長く伸びている独特のフォルムをしています。夏ごろに生まれ、稚魚が夏の終わりころから泳ぎだし、秋ごろ~冬にかけて大人になります。
海の沖合にいそうなイメージですが、河川の汽水域の割と上流部にも入ってくる魚で、かなりの数が群れていることもあります。
食べてもうまいサヨリですが、シーバスもサヨリが大好きで、サヨリが大量に入っているときはサヨリしか食べない「サヨリパターン」になります。
サヨリパターンは難しいのか?
サヨリパターンはプロでも難しいパターンだといわれます。が、あまりそういった前評判には踊らされないほうがよいでしょう。
サヨリは泳ぐ方向が安定せず、ルアーをどう投げてよいかわからないとか、ボイルが起きているのに釣れないと言った難点があります。
そのため、確かに簡単ではないですが「難攻不落!」といった激ムズパターンではありません。実際に管理人もそんなに苦手意識なく釣れています。難しいのかとひるんで釣行を止めてしまうのはもったいないです。
特別なルアーも不要なので、ぜひ秋のサヨリパターンに挑戦してみてください。
サヨリパターンはどう確認するのか
サヨリは8月ごろから河川の汽水域に見られ、地域によっては12月末ごろまでいます。多摩川や鶴見川などは9月の終わりから12月初旬まで確認できます。
サヨリは岸際の表層に、群れでたむろしているため、明暗の明るいところを簡単に確認できます。明暗がないところでは、岸際を照らしてみると泳いでいるところを見ることができます。他にイナッコやアミなどのベイトがいない場合はほぼサヨリパターンだと思って大丈夫です。
ウェーディング中は下の画像(ブレブレですみません)のように、足元でたくさん泳いでいるのが見られます。
サヨリパターンはどう狙えばよいか
サヨリパターンの狙い方は具体的には以下の4点があります。一つずつ解説します。
表層と橋脚・岸際(ストラク際)を狙う
サヨリは、表層にたむろしていることが多いため表層を狙うとよいです。ボトムで釣れることもありますが、シンキングミノーをボトムまでフォールさせるといったやり方の方がよいでしょう。
また、夜は岸際の浅い所や橋脚の明暗周りに集まることが多いので、岸際や橋脚際が狙える場合は迷うことなく狙いましょう。
細身の「I字形」ルアー
ルアーはマッチザベイト。サヨリの形に似せましょう。そのため、細長いI字形ルアーをチョイス。
浮き上がるフローティングミノーがオーソドックスですが、浮き上がりやすいシンキングペンシルなどでもよいです。
ルアーの操作はナチュラルドリフト
サヨリはのんびり泳ぐので、ブリブリ巻くのではなくて、流れと同じ速度で流す、「ナチュラルドリフト」が基本です。上流に投げて、ルアーが沈まず、また、流れよりも速く流れないギリギリのところにするのが理想。
ただ、慣れないうちは何となく流せていれば、多少流れより早くなってしまっても大丈夫です。
食わないときは時たまトゥイッチ
ドリフトしてるのに食わない…というときは10秒に一回くらいで大きくトゥイッチを挟んでみると、トウィッチの瞬間にリアクションバイトをすることがあります。
イメージはサヨリが餌を食べているところを観察してつかみましょう。のんびり泳いでいますが、餌を食べるときは餌に急に突進します。
サヨリパターンのルアーの選び方
サヨリパターンのルアーの選び方は「マッチザベイト」、既に述べましたが、サヨリに似たI字形ルアーを選びましょう。
時期によってサヨリの成長度合いが違いますので長さもそれに合わせましょう。秋の最初のころは鉛筆サイズ…7~8cmと、かなり細くて短めです。12月ごろになると10cmを超え、太さも出てきます。
カラーは地域やその日の水の色、常夜灯や月の有無によって変わりますが、無難なのはサヨリに似た色のクリア系かパール系がよいのではと思います。
管理人は12月ごろの多摩川でパール系のマニック115で釣果を出しています。
サヨリパターンにおすすめのルアー5選
(この先ご紹介するルアーにはアフィリエイトリンクを含みます。詳しくはこちら)
ご紹介するルアーはバチ抜け用ルアーと被っている部分があります。具体的な使い方まで書いていきますね。
バチ抜けについてはこちらもご覧ください。
マニック115
サヨリが10cmを超えるサイズになっているときにおすすめのルアーはマニック115です。このルアーは遠投性能に長けているので、沖合の橋脚回りなどを攻めたいときに有効です。
シンキングペンシルですが、浮き上がりが早いので表層を狙いたいときに使います。周囲にボイルがなく、巻きを止めた時にスン…と沈んでほしい場合はマニックがよいでしょう。管理人がサヨリパターンの時に最も釣果を上げているルアーです。
ワンダー80ESG
古のシンキングペンシル。ワンダー。本当に「ただの棒」に見えるのですが、昔から良く釣れるルアーとして有名です。
遠投性能にもたけていますが、80mmなので、秋の入り始め等、サヨリがまだ小さいときに効果を発揮します。パターンがわからないときなども有効なシンペンなので、サヨリはいるにはいるけど少ないな…というようなときにも有効です。
注意点は「引き抵抗」があまり感じられない点です。特にゆったり巻く必要があるので、ドリフトなどに慣れないうちは、マニックなどの引き抵抗を感じやすいルアーでドリフトを練習するとよいでしょう。
エリア10
通称「エリテン」。バチ抜けでの優秀なルアーですが、サヨリパターンにも使えます。
こちらはフローティングミノーになりますので、ボイルが多発していて、巻きを止めた時にルアーを「フワっ」とさせたいときにおすすめのルアーです。
何より1000円前後という格安ルアーなのに抜群の釣果を上げてくれるルアーです。来るバチ抜けにも合わせて用意しておくと◯です。
フィール150SG
フィール150は冬に入りサヨリが長く成長しているタイミングで投入すると〇です。
150mmと大変長く、冬の時期のマッチザベイトはもちろん、サヨリがいすぎるとき、ボイルは起こっているが食わないときなど、ハイアピール力が必要な時にも重宝します。遠投性能にもたけており、120などのサイズ展開もある万能選手です。
ノガレ
I字形ルアーを語るときには避けて通れないルアーが「ノガレ」です。
このルアーは水面直下…つまり潜りません。なんなら表層に若干浮き上がって見えるくらいの浅いところを泳ぎます。そしてその表層に作り出す波紋がシーバスのバイトを誘います。
特にバチ抜けではNo1ルアーの地位をほしいままにしていますが、サヨリパターンにも有効です。
ただ、軽くて遠投はできず、水面から飛び出す仕様であるために、風が強く、波が立っているときなどは使えないため要注意です。以前は品薄で5000円以上するのが当たり前でしたが、最近は供給が追い付いてきています(バチ抜けが近づくと再び品薄になる恐れがあります)。
まとめ
「サヨリパターンは難しい」
管理人もそんな言葉に踊らされて釣行を躊躇することがありましたが、しっかりとI字形ルアーでゆっくり誘えば「難攻不落」とまで言える難しさではありません。確かに簡単ではないですが、個人的にはイナッコパターンより狙いやすいとまで思っています。
秋の夜長。サヨリが水面をにぎわすときは、ぜひサヨリパターン攻略に挑戦してみてください。