簡単!釣れた魚の締め方と持ち帰り方

アジのなめろう

釣れた魚を食べることは、釣りの楽しみの一つですが、釣れた後にバケツに水を張って生かしている人がいます。しかし、バケツで魚を生かしたままにするのは、鮮度を落とすばかりか、水質が悪化して魚が死にやすく、夏場などは危険です。

本記事では、釣れてからするべき魚の締め方と持ち帰り方、そして必要な道具をご紹介します。やり方は単純ですので、どうか、気構えずに読んでください。

スポンサーリンク

魚の大きさで持ち帰り方が異なる

魚は、その大きさによって持ち帰り方が若干変わります。

30㎝くらいまでの小さめの魚は氷締めで瞬時に身の真ん中まで冷えるのですが、大型の魚はそうはいかないため、別に神経締めをする必要があります。

小型の魚の締め方(氷締め)

氷締めとは、その名の通り、魚を氷に漬けて凍死させることです。まず、クーラーボックスに大量に氷を入れて、そこに海水を入れます。浸透圧の関係で魚の実が崩れてしまうため、真水を入れないよう気を付けてください。

本当はここに海水を入れましょう

釣れたらそのままクーラーボックスに入れて蓋をすれば終わりなので、手返し(速度)が重要なサビキ釣りなどで威力を発揮します。

>>>>これから買う人のための釣り用クーラーボックスの選び方についてはコチラ

大型魚の締め方(神経締め)

大型魚の締め方に関してはシーバスを例に、更に詳しいこちらの記事も併せてご覧ください。なお、下記でも説明してあります。

できれば氷締めではない方法がよい

小型の魚の場合、氷締めでないと「いけない」わけではありません。小さな魚でも大型の魚と同じように神経締めから血抜きを行う工程を踏んだ方が最高の鮮度で持ち帰ることができます

時間的余裕がある人などは、できるだけ釣り場で刃物を使って締めてから持ち帰ることをおすすめします。

スポンサーリンク

魚の持ち帰り手順

どのような魚でも、その持ち帰り手順は基本的に以下の3工程です。

魚の持ち帰り手順
魚の持ち帰り手順

内臓を釣り場で取ると、寄生虫対策にもなります。多くの寄生虫は宿主が死ぬと内臓から筋肉に移動する習性があるからです(ただ、完全ではないので過信は禁物です!)。

ただ、内臓を調理で使う方もいますし火を通せばほとんど安全なので、キッチンで捌く方も多いですが、刺身にしたい場合は取ってしまいたいところです。

なお、取り出した内臓はその場に放置せず、持ち帰りましょう。

締める(脳天締め・神経締め)

いわゆる息の根を止めることです。生かしたままだと筋肉を余計に使わせ、鮮度が落ちてしまいます。脳天締めは、目の上あたりにピックを突き刺して脳を破壊します。

できれば神経締めといって、ワイヤーを脳天にあけた穴から挿入し、背骨にある脊髄を破壊することもしたほうが鮮度が保てます。少しテクニックが必要なため、こだわる方以外はスルーでもよいかと思います。

血抜きをする

エラの裏に、頸動脈にあたる部分があります。これをナイフで切断し、頭をバケツなどに組んだ海水に付けて血を抜きます。血を抜かないと臭みが出てしまうので必須。できれば尾の方の脊髄近くにある動脈を切断するとスムーズに血が抜けます。

血抜きでナイフを入れる場所

漬けるのは海水です。真水にしてしまうと、浸透圧の関係で身に水が入り、ぐちゃぐちゃになってしまいます。

氷漬けにする

クーラーボックスに氷をたくさん入れましょう。塩水を入れるとより温度が下がります。そこに魚をビニール袋などで提み、投入します。

真水の氷に直接触れないように注意しましょう。冷凍やけをしたり、ぐちゃぐちゃになってしまう恐れがあるからです。

内臓を取る・鱗を取る

内臓を取るなんてとても難しく感じますが、意外と簡単です。魚ごとに調べる人がいますが、魚類であれば、やり方は共通です。

魚の構造
下手な画像ですみません

生物学的には少し違いますが、魚の内臓は写真の赤で囲った部分にしかありません。そのため、この部分に刃を入れて内臓を取り出せばよいだけです。

魚を裏返すと肛門が見えます。肛門の位置は魚によって異なりますが大体腹びれのすぐ上あたりに見えます。そこに刃を突き立て、あとはあごに向かってススス~と刃を入れればよいだけです。

身や内臓を切るのが目的ではなく、身や内臓を取り出すことが目的であるため、刃はあまり深く立てず、皮のみを切り裂くイメージで切ります。

後は刃物や素手で内臓を引きずり出せばよいだけ。ここの感触は慣れるまで苦手な方がいるかもしれません。

鱗は歯の裏を使って頭から尾にかけてゴリゴリやると取れます。鱗取りがあれば楽にとることもできます。使いましたが、めちゃくちゃ楽です。

スポンサーリンク

魚を持ち帰るための必要なアイテム

ストリンガー

ストリンガーとは、金属でできたヒモで、釣れた魚に結んで水中で活かしておくための道具です。40㎝以上の大型魚が釣れた場合に使用します。

こうする理由の1つは、手返しです。いちいち締めていると時間がかかり、時合を逃してしまうため、生かしておくのです。

もう1つは鮮度を保つためです。魚は釣りあげられるまでにかなり体力を使い、ATPという疲労物質が溜まっています。ATPが溜まっているとおいしくないので、ストリンガーで水中を泳がせ、落ち着かせてATPを減らします。

ただ、そんなに気にならないと思います。料理人のような味にこだわりのある方でなければ不要です。

締め道具

締め道具は脳天に穴をあけるピックと、神経締めのためのワイヤーの二つがあります。

小型の魚ならワイヤーは不要ですし、大型でも私は脳天締めだけ行っています(難しいので)が、神経締めまで行うと鮮度が非常によくなります。なお、脳天締めは専用のピックを私は使っていますが、ナイフでも代用可能です。

ナイフ・まな板

血抜きや現場でさばく場合にナイフは必須です。私はよくやってしまうのですが地面に直置きすると衛生的でないばかりか、ナイフが刃こぼれを起こすことがあるので携帯まな板も持っていきましょう。

ナイフは小型の携帯ナイフが便利。ネットで取り扱いが豊富です。いわゆる銃刀法があるため、あまり立派なものを持ち歩くことはできません。私の愛用品は以下。

魚用の小型ナイフ
小さくて便利

まな板は100円ショップなどで安いものが販売されていますので、店舗に訪れたほうが良いでしょう。

バケツ(2つ)

血抜きでは海水を入れておくバケツが必須になります。ですから、バケツは必ず持っていきましょう。忘れた場合は大型魚ならたも網に入れて海中に付けておく方法もありますが、高い岸壁の上だと不安定ですので用意しておきたいですね。

海中に投入できる組み上げ用のひも付きバケツと、血抜き用のバケツ、2つあった方がより便利です。どちらも折りたためるため携帯することができます。

クーラーボックス

大型魚でも折り曲げれば意外とコンパクトなクーラーでも入ります。あくまでも自己責任ですが、あまり大きすぎるものでなくてもよいように思います。

持ち運べるため、下記のような持ち運びに便利(かつスタイリッシュ)なクーラーもあります。

ただ、釣り場では水にぬれたり、場合によっては流されることも多いのでプラスチック製のものが安心です。

>>>>これから買う人のための釣り用クーラーボックスの選び方についてはコチラ

忘れがちですが氷は絶対に用意しておきましょう。氷は当日もしくは前日購入し冷凍庫に入れておくのが普通です。

コンビニで購入すると1kg250円以上することもざら。そこで、ミニ情報ですが、業務スーパーで買えば1.1kgが140円。そして、ドンキホーテですと、1kg99円という価格で売っていることがあります。

時間的な余裕がある場合はいろいろなお店に回るのが良いかもしれませんね。

ビニール袋

魚を入れるため、そして捌いた際に出たゴミを持ち帰るために必要です。30リットル以上は欲しいところです。

タオル(雑巾)

手を拭いたり汚れたものを拭く際に雑巾は必要。タオルではダメなの?と思いますが、魚の臭いは取れづらいため、あまりおすすめしません(特に魚嫌いなご家族がいる場合)。

また、捌く際に魚を押さえるときのすべり止めとしても活用できます。何枚か持っていくとよいでしょう。

ブラシ類

釣り場で捌いたりして出た血やウロコなどを洗い流すために必要です。コマセを使った釣りをしている人などは持っていますがルアーマンだと忘れがちになりますね。

100円ショップなどでも売っていますので釣り場のマナー向上のためにも持っていきましょう。

スポンサーリンク

慣れれば結構楽しくなる

魚を捌くなんて、最近では専業で家事をする人でもやらなくなってしまっていますが、慣れれば結構楽しい作業です。ご紹介した締め・血抜き・内臓の取り出しは、三枚おろしや皮引きに比べればシンプルですぐに慣れると思います。

せっかく始めた釣りならば、食べるところまで一人で完結してやりたいですよね。今では優れた動画も何本もありますのでいろいろなものを参考に捌き、是非おいしいお魚を召し上がってください。

タイトルとURLをコピーしました