ランガンする際のたも網(ランディングネット)の持ち運び方に悩んでいる人は多いのでは?
ラン&ガンをスムーズに行うためには、タモ網を身体にぶら下げて携帯できるようにすると便利です。そして、そのためには普段のタモ網にいくつかのランガン用アイテム(付属品)をつける必要があります。
これ、安さに任せてテキトーに選んでしまうと、破損してフレームを無くしたり、取り外しにもたつき、バラしの原因になったりします。そこで、付属品の概要だけでなく、実際に使用した感想も交えてご紹介します。
なお、基本的なタモ網の構造や、タモ網そのものの解説が見たいという方は、以下のページをご覧ください。
ランガンでタモ網(ランディングネット)を持ち運ぶアイテム
タモ網(ランディングネット)は虫取り網のように、網・フレーム・シャフトで成り立っています。仕舞っても1m前後あり、ランガンの際の「邪魔者」になっています。
タモ網を小さくコンパクトにして、持ち運び便利にするにはアイテムを新たにつける必要があります。
しかし、心配はご無用。たった2つのアイテムをつければOK。コンパクトに折りたたむためのジョイントと、身体にぶら下げられるようにするアイテム(マグネットリリーサーかホルダー)の2つです。
では、次からは、本題の2つのアイテムについてご紹介します。
タモ網の付属品1:ジョイント
ジョイントとは、タモ網(ランディングネット)のフレームとシャフトを接続する部品です。付ければフレームを折りたたむことができるようになります。タモ網を身体にぶら下げながらランガンするための必須部品です。
悩みは値段。これだけの部品ですが相場は4000円前後。ネットで探すと1000円以下の安いものがありますが、個人的にはしっかりとしたメーカー品をおすすめします。
理由は二つ。機能性と耐久性です。
安物の難点①機能性:ツマミが硬くて開けない
まず、タモ網の安いジョイントはタモ網を開閉させるためのスイッチ(ツマミ)が硬いことが多く、両手で力を込めないとタモ網が開かないといったことが起こります。以下の画像で言うと、「①」のツマミです。
シーバスがヒットしてあたふたしているときには余裕がありません。ツマミが硬くてタモ網を開けないとさらに慌ててしまい、確実にバラシの原因となります。
一方で、メーカー品ならツマミがなめらかだったり、開く際につまみの操作が不要だったりします。後述しますが写真にあるダイワのFLジョイントは開く際はツマミの操作は不要で、スムーズな開閉ができます。
安物の難点②耐久性:移動中にもぎり取れるかも
タモ網のジョイントに粗悪なものを使うと、ジョイントがランガン中にもぎり取れることがあります。
私はランガン中、気づかぬうちにジョイントがもぎり取れ、フレーム部分が無くなっていたことがありました。
結局フレームは見つからず、その日の釣りはパーです。
ネットの口コミを見ても、同様の指摘があります。いたずらに高額なものを買う必要はないのですが、製品の品質はしっかりと検討しましょう。
おすすめのタモ網ジョイント
上記画像のタモ網ジョイントは、私が使っているダイワのFLジョイントです。
FLジョイントの動きはとてもなめらか。かなりスムーズです。しかも、開方向ではロックがなくツマミを触る必要がないので、シーバスのヒット後スムーズにタモを展開できます。3000円~4000円くらい(2023.05.02時点)とお値段も安いですが、とても丈夫なので気に入っています。
タモ網の付属品2:身体にぶら下げる部品
次は、タモ網(ランディングネット)を身体にぶら下げる(装着する)携帯できるようにする部品です。全部で3タイプあります。選ぶポイントは装着しやすさ、外しやすさ、コストパフォーマンス。私はこれにカッコよさを追加しています。笑
一通りすべて試したことがありますのでその感想を交えてお伝えします。
タモホルダー
一番有名なのがタモホルダー。巨大なクリップです。取り外しのしやすさでは1番です。ベルトやズボンなどに差し込むだけでタモ網を携帯できるで、そのほかの装備はいりません。
タモホルダーはベルトに差し込むだけなので3アイテムの中で最も取り外しやすいです。スッと自然に取り出せるのでファイトのとき慌てる恐れがありません。単純な構造なので価格もとても安いものが多いです。
最近はGUなどでベルトのないズボンなども発売されていますので、そういう格好のときはつけられませんが、手軽・コスパ抜群ということで最もおすすめできる装備品です。
ショルダーベルト
ショルダーベルトは、タモ網に肩掛けのベルトをつけタモ網を持ち運ぶ方法です。装着方法は端にマジックテープを利用して付けます。なので、どのタモにも装着できます。
最大のメリットは価格の安さと、装着のしやすさです。
しかし、タモ網を取り外すとき、一緒に付けているカバンやライフジャケットにひっかかりやすく、取り外しづらくなります。ジョイントでも言いましたが、タモ網を出すときにもたつくと、バラシの原因になるため、取り外しづらさは致命的な欠点です。
磯を長距離移動する必要のあるウキフカセ釣りの方や、一回一回タモを置いてキャストする手間が気にならない人なら問題ないでしょう。
マグネットリリーサー(ホルダー)
マグネットリリーサー(ホルダー)は、名前の通り磁石(マグネット)の力でタモ網を固定し、背中などにぶら下げ、携帯する方法です。
取り付け方は、下記の写真のように、ホルダーの片方をライフジャケットのDカン(“D”の形をしたプラスチック)に取り付け、もう片方をタモのシャフトに巻き付けます。
こうすると、リリーサーの
「磁石?とれちゃうんじゃね??」
と、疑問に思う方も多いはず。でも大丈夫。まず、マグネットリリーサー(ホルダー)のマグネットはとても強力だからです。
さらに、マグネットリリーサーは構造上、持ち運び時などタモ網の力の方向が下にあるときはタモの自重で落ちないようになっています。一方、ジャンプして飛び降りたりなどのときに、タモ網にかかる上向きの力もマグネットでしっかりとホールドします。
マグネットリリーサー(ホルダー)の良い点
マグネットリリーサー(ホルダー)のよいところは、まず装着点を上記画像のように首下あたりにすれば、歩く際に邪魔になりにくいことです。これは、タモホルダーには出せない魅力です。
受け手の取り外しは簡単で、Dカンのようなものがあればリュックやベルト周りにもつけられます。場所を選ばないのは本当に便利です。
そして何よりもかっこいい(笑)個人的にはこれがめちゃくちゃ気に入っていて、磁石でカチャリと装着できる手軽さがスタイリッシュで「釣り人」って感じがして好きですね。
マグネットリリーサー(ホルダー)の気になる点
まず、取り外しにコツがいることです。これは磁石が強すぎるため、勢いをつけて外さなければならず、どの程度の力でどちらの方向に押せばよいか、事前に何度か外す練習をしておいた方がいいです。
また、上記画像のように、背中に取り付ける際、同行者がいない場合などはいちいちライフジャケットを脱がないといけません(肩甲骨周りが柔らかい人は大丈夫かも)
おすすめのマグネットリリーサー(ホルダー)
マグネットリリーサー(ホルダー)のオススメは私自身も使っているマグネットホルダー。探せば500円~1000円くらいのものがあるのですが、ジョイントで痛い思いをしているので少しお高めのにしています。
というのも、マグネットホルダーは高い位置で取り付けられるので歩いているときタモの存在を忘れるほどに気になりません。となると、ランガン中に取れてるのに気づかず…なんて事態は避けたいので…。無責任に粗悪なものはオススメできないとこれをセレクトです。
タモ網自体をこれから買う人はセット商品がおすすめ
ちなみに、これからタモ網(ランディングネット)を買う人、買い替えようとしている人ならば、ネット・フレーム・シャフトに加え、上記の付属品2つ(ホルダーとジョイント)もセットになっている商品を買ってしまうのもよいです。
中でもアルファタックルのランディングギアは、多くのビギナーがお世話になっているタモ網です。私も最初のころは重宝していました(使い方が悪く、折れてしまって買い換えました)。
タモ網に必要な部品すべてセットになっている上に、かなり丈夫。なのに1万円~1万000円程度というコスパ抜群タモ網です。
シャフトの長さやフレームの大きさ、ネットのタイプが選べないという弱点はありますが、初めて買うにあたり「何が何だかわからない」という人には失敗のない信頼性の高いものだと思います。
ただ、「ジョイント」のなめらかさは先にご紹介したダイワのFLジョイントのほうが抜群によかったです。そういった場合も必要な部品だけ交換すればよいだけです。
タモ網の着脱の工程は確認・練習しておくこと
タモ網(ランディングネット)を取ろうとしたけど、いざ本番、「背中に手が届かなかった!」とか、「接続部が硬くて開けなかったと」いった事態は頻繁に起こります。いくらヒットしてもランディングできなければ釣果はゼロ…ボウズです。
どうヒットさせるかに意識が向かうため、ランディングのさせ方はどうしても盲点になってしまうのですが、新しいタモホルダーやジョイントを買った場合は想定通り着脱できるのか、その工程は事前にしっかりと確認・練習しておくことをおすすめします。